「TMSの集い」第五回
更新がすごく遅れましたが(ていうか今更なんですが)、「TMSの集い」第五回(2012/12/9)について更新。
↓は主催者(tozakip)のブログ。
http://tozablo.blogspot.jp/2012/12/tms_11.html
んで、以下は当日の内容の記録?(主催のtozakipとゲストのだいすけさんのやりとり)のようなものと僕の感想。
(矢印(→)とか#以降の記載が僕のコメントです。あまり整理されてませんが^^;)
■対談withだいすけさん2
会場での閲覧者は前回の6倍!!
日暮里サニーホールが狭くなってきたので次回以降はロフトプラスワンでやりたいw
<ソロライブ>
マジシャンが呼ばれていくのではなく、自分で看板を掲げて〜という活動。
昔はサーストンがやってたが、それ以外にやる人は有名なマジシャンしかいない
〜〜〜なお、放送トラブルで上記の内容はUstに聞こえてなかったです^^;〜〜〜
ソロライブは2回やった(といっても2回目は再演)。公演回数としては7回。
・ソロライブは大変そうなのに儲けが少なそうでは?
自分の(日向大祐というパフォーマーとしての)アイデンティティのためにやった。
バーやレストランで自分がしなくてもいい仕事をやるのではなく、自分で選ぶ。
つまり、コモディティ化を避ける!
長い目で見ると、よくない
マジシャンだったら/ジャグラーだったら誰でもいい、という仕事は避けたい。
マジシャンじゃなくて日向大祐を呼びたい、じゃないとだめ。
→ビジネスの世界では大量生産大量消費から、自社なりの付加価値を出すべしという感じに価値観が変わってきてはいるのえ、この考えは正論だと思う。
(もちろんビジネス書の考えにだいすけさんが影響されたのではなく、だいすけさん自身がパフォーマーとしてのあり方等について考えた結果だとは思うけど)
・シアトリカルマジックライブ
シアトリカル=演技的な、シアターの意。
マジックじゃない要素(パントマイム、演劇、インプロ)が沢山ある。
いわゆる"マジックショー"じゃない演劇みたいな感じでやった。
時間は80〜90分(ただしショーで扱った現象自体は(数えてみると)それほど多くない)
FISM2009の後にマジックでやりたいことが自分の中で終わってしまった。
2010年にレストランでやった。その後にもっと大きい箱でやりたいと思った。
これでだめならマジックやめちゃおう、ぐらいの気持ちだった。
客のうちマジシャンは1割。ノンマジシャンがほとんど。
・告知方法
第1回は2回の公演で100人(50×2)ほしかった。
友人に宣伝。
第2回は5回公演なので250人は必要だった。
フリーペーパーや折込チラシで、宣伝した。
しかしこれは「実験」でもあった。
"シアトリカルマジックライブ"という得体のしれないものを
演劇のチラシと一緒に宣伝してどうなるかやってみたかった
自分の考えていたことが、一般の人にも面白いと思ってもらえるということを手応えとして感じた。
・ある意味、第1回はできることを出し尽くしちゃうことだったと。第2回以降は難しいし大変では?
今がその時期。色々と試行錯誤中。
#締め切りを設定することで自分を追い込んでいる!?
・ソロライブとしているがソロライブへのこだわりはない
台本かいて云々というのを自分でやってるだけで、自分以外の人の演出もやってみたい。
#他人の手順を見ると、その人がてんぱるぐらいアイデアでるけど、
自分の手順のときはそうもいかない。
だからこそ、演出をやってみたい気もする。
アロマの利用
無意識な伏線
ディフューザー?を使ってアロマテラピストの人にも手伝ってもらった
・どれだけの人がライブに関わったか
<本番いる人>
マジシャン
音響
照明 ※山P
映像
会場(場内整理)
会場設営
ステハン(ステージハンズ)
受付×2
楽屋 ※アロマの人が兼任
写真(スチール撮影)
動画撮影
<本番いない人>
デザイナー
作曲家
全部で14人。ちょっとしたカンパニーみたいw
実際問題として、一人は大変。
F1でいえば、ドライバーは運転だけに集中したい。
でも実際はタイヤ付け替えるとかもやってる。
最初は山Pだけに相談してたが、直前に色々な人が必要と判明したというのが本音。
・色々と気を使ってパフォーマンスの質がおちる懸念は?
もちろんあった。次回(2013年2月)は演技に集中する
・目標
今はマジシャンが台本とか演出も兼ねている
でも演出とかテクニカルアドバイザー(種のとことか)が他にほしかったりする。
そしてそれは、次回公演では分業している
・マジシャンがなんでもやるのか?
部品になれるマジシャンがほしい(by tozakip)
でも、自分が一番云々ではなく
ライブのアンケートではプラスの裏切られた、という意見が多くてよかった
・一般の人が如何に楽しめるショーを作れるか
トランプ持ったりメモしてる人を相手に演じるのはだめだと思っている
→少ない牌を奪い合う現状への疑問は正しいと思う。ビジネスの観点からも、奇術という芸の未来という意味においても。
・マジシャンに見せる? or 一般の人にみせる?(同業者・愛好家にウケる≠一般ウケでは?)
メジャーな現象かどうかではなく、自分らしさが入ってるかが大事だと思う。
自分なりの味付けはどこにあるか
→(繰り返しになるけど)付加価値ってやつかなぁ。。。
マジシャンのフランチャイズ化(tozaki造語)ではなく自分なりのテイストは必要
次回公演は自分のオリジナルのネタはないし、そもそも自分のオリジナルのネタだけでショーを作れる人なんていない。
・組織運営の大変さは?一座の中でのポジションとかは?
演出家がほかにいるとラクだなと感じることは多い(照明の指示出しとか大変だった)
・スタッフ間の温度差とかは?(作りこみから関わった人と当日の即席スタッフ(バイトみたいな感じ)の差とかは?)
幸い、集まってくれたスタッフにいい人が多かった。
・スタッフとの良好な関係のコツ?のようなもの
ML作って意識的に情報共有増やしたり、稽古に付き合ってもらうとか、
音響・照明込みでの練習とか沢山した。
・お金についてw
儲かりません(キリッ
<tozakip試算 by 公開情報>
・収入
客席:250人
200(チケット(前売り))×3000円=600,000円
50(当日)×3000円=175,000円
合計:775,000円
・支出
会場費:
人件費:3×3×10,000(日当) ※ここはもっとかかってる。入江田君は自分でやってるからここが安い
会場費:185,000+8,000
チラシ代:20,000
システム使用料(サイトとか):60,000
備品代:50,000 ※実際はもっとかかってる
打ち上げ:24,000
・利益
338,000円と考えていた by tozakip ※某氏のソロライブはこのぐらいの黒字になってるかも!?
しかし、実際はとんとんだった。 by 日向大祐氏
(スタッフの数とか外注とか)
収入の計算は大体合ってる。
ただ、実際はもっと色々とかかっている。
作曲してもらえば、その人に払えば使う権利は買える(普通に使うとJASRACに怒られる)
演劇の世界では、チラシは2000枚配れば来る人は一人と言われている
→実際のデータによる収入および支出の計算も収録後にやったのですが、まあ、ここは会場に足を運んだ人だけの特典ってことでw
・実験的要素たくさんだった
再演で来るのか
チラシ効果あるか
マジックをわざわざ見に来るか
などの実験要素が強かったので、赤字覚悟で結果的にトントンだった。
クリエーターの佐藤きよさん(きよしさん?)が来てくれた。
基本的には「マジックって何?」という人を呼びたい、というのがベースにあった。
・目標
(実際にやるかは別として)1週間公演とかできたらいいかも
・今後について(商売にしていく?)
儲けに徹しすぎるとよくない点(歪む点)もあるので、
ライブに関しては見てくれた人が楽しんでもらえることを最優先している
(もちろん、繰り替えすことでビジネスにつながる可能性はあるかもだけど)
・ミュージカルで演出で大成した友人
ミュージカルという山は裾が広い。その中で、友人はプレーヤーではなく
演出で目立てた。そうなると、自分の表現したいことできるようになったり
役者のプロなんていない。マジシャンも一緒。
しかし、手品界は山がない。ステップアップという概念ができていない。
高さがないから、自分の山を築くしかない。
オンリーワンの尖り方があれば目立つことや誰かに注目してもらえることはあるかも
・金稼ぐ=悪いこと?
日本人はこう考えがちだが、継続のためには儲けは必要
→企業の社会的責任ってものもありますよw
ショーケースや広告媒体的なことも考えないと by tozakip
大事なことは続けること。でないと認知されない。
→色々な分野で当てはまることですね、はい。
僕の畑でいえば、Rubyが一部で流行って最終的にIT系エンジニアに認知されるようになったのは続けたからだってMatz氏も言ってましたし。
・見てもらう&実験がメインならば、無料公演にして必要な金はどっかから持ってくるという発想は?
お金を払うことで客は期待できる。
CHARGEの意味は"料金"のほかに"責任"もある。
「お金もらう≠儲けたい」であって「お金もらう=お金をとるだけの責任をとりますよ」である、
と考えている(&自分にそれだけのプレッシャーかけてる)
なので、無料公演は今のとこ考えてない
→芸術に限らず、無料だと横柄な態度になる人っていますから、これは納得です。
・今はITの時代。ライブやってその映像を「販売します・中継します」は?
やりたいとは思っている。
前回の公演で6カメで撮影している。DVD製作どう?という意見はあったけど、
チェックできてないのと「そもそも誰が買うの?」という気持ちがある。
ゆくゆくはアーカイブ化したいとは思っている。ただ、自分は即興性がウリなので、ライブで見たほうがいいとは思っている。
なお、現在進行中のネタとのこと。
・こーたろーさんのニコファーレ配信
500円で視聴した24000人が視聴した
「舞台ビジネスの限界=箱のキャパ」という意見あったけど、
それからすれば、すごいこと。
なお、クロースアップマジックライブとは一言も言ってない。
・AKBの握手会
コンテンツは握手
AKBが30秒のマジックをひたすら見せまくるなら、30秒のマジックというコンテンツで東京ドームでマジックだってできる。
→これは聞いていてなるほど!と思いました。
この辺はTMSのメンバと別途議論していきたい議題だなと。
・マジックはやりつくされていない
何かやれば真新しくなっちゃう。
→これは感じるなぁ。他分野の知見とコラボするだけで真新しくなるのは、オーソドックスな(いかにもな)ネタをやる人ばかりなことの裏返しとも言えるのかな。
・次回の意気込みは?
間に合うように頑張りますw
今は「作曲・デザイン・ネタ集め」のフェーズ
台本はまだ書いてない。直前に書きあがること多い。
第1回では台本完成は3日前だった。
そして「マジックを見に来る」ではない心積もりで来てくださいw
前回・前々回はわりと王道だったが、今度は色物になります。
次回タイトルはCollaegeです。(いつもタイトルが先になります)
2/22〜2/24にAPOCシアターで開催
マジックを見ない人を連れてきてほしい
・この業界で足りてないもの
(手品に限らないが)客だと思っている(tozakip)
ここは試行錯誤。(だいすけさん)
パフォーマー側ができることは、自分の演技の質を上げること
その先のビジネスなんかは考えていかないとだめではあるが。
ということで、12/26に(平日だけど)八王子?で「パフォーマービジネスの未来」
パフォーマーがパフォーマンス以外で金をとる
→個人的にはありだと思う。
(ていうかブログ更新がイベント終わってからなのは粗相でした^^;)
・対談終えてどう?
この手の話題について話す場はあまりなかった。(daisuke)
コンテンツになると思った(tozakip)
映画はパンフ読むことでテンション上がったりイメージ膨らんだりするけど、
似たようなことでコンテンツにしたくてやっている
→毎回ゲストに対談終えての感想を聞いてるというが、僕は振られてないですww
・ソロライブが増えることはいいこと?
喜ばしいこと。劇団なんて土日とかに同じ日に公演している。
マジックはそこまでいってない。
・ソロライブ増えると思ったけど増えなかった(tozakip)
最初の敷居の高さがあった。
色々な人に手伝ってもらうことになるし。
TMSはその辺をやってあげる団体にしたいと考えている。
曲とかネタの元ネタを知ってる受付とかすごいw
→居酒屋で酒に詳しいスタッフが多い店って好印象だけどね。
・一人の練習はつらいのでは?
カラオケボックス使ってる
一緒に練習する場とか考えたい(tozakip)
しゃべりとかカツゼツでもったいない人も多い。
→昔、JCMAアカデミーにてだいすけさん達と一緒に
お互いの芸を研鑽してた時期があって、その時に僕はだいすけさんに
活舌について指摘を頂いたのを思い出したw
うーん、ここは改善できてないなぁ。。。
■その他
ホールに入って会場設営してから対談までの間って、結構グダグダしてるよね。まあ、あれはあれで楽しいのですが(ていうかあのまったり雰囲気が好きで楽しんでるけどw)、
終了後は帰宅(&翌日は仕事)ってことを振り返るとだらだら始めずに、もっと早く開始して早く終わらせませんか?>各位
終了後は皆と飯を食いながら喋るわけですが、飯を食いながらメンバで話し合う時間がもっとあると嬉しいかもです>tozakip